2021年4月に読んだ、おすすめしたい本たち。

読書記録

2021年4月の読書記録です。

読んだ本たちのうち、おもしろかった、そして「おすすめしたい!」てある程度以上思えた本たちだけを記載しています。

以下に記載していくものとほぼ同じですが、こちらをクリックしてもらうと、Twitterでつぶやいていたときの結果も、ズラズラーっとした感じで見られますので、ご興味ある方はどうぞ。

(以下からのリストは、上記Twitterからさらにふるいをかけているので、冊数がTwitterのやつよりも少し減っています)



1、2021年4月に読んだBLコミック

日ノ原巡『シークレット×××』


かわいい&セクシー&ハッピー&かわいい!!!!  という感じの作品。 うさぎの麗しお兄さんが、ド重量の段ボールをずだーん! ておろしたところを見てlove……となりました。お兄ちゃんなお兄さんが好きです。あと受けくんのママと兄も好き!


2、2021年4月に読んだBL小説

なんと、2021年4月はBL小説を読んでいません!! えっ信じられない そんなことある?!?!

でも、ありませんでした。びっくり!

ということで、非BL作品は以下より。


3、2021年4月に読んだBL以外の作品


三浦しをん『風が強く吹いている』
 
アニメ化されている作品ですね。観てみたかった。

箱根駅伝を目指す青年たちの群像劇。とてもおもしろかったんだけど、原作は「万引き」という犯罪行為の扱いがペラッペラのペラッペラで、それがちょっと無理すぎてのめりこみきれなかったです。アニメではそこのケリがつけられているそう。アニメ、大正解です。

……と、問題含みと思いつつ、でもとても面白かったので、おすすめはしちゃいます。駅伝モノ(?)の代表作と言えるんじゃないかな。


なお私が好きなのは、額賀澪さんの『タスキメシ』。
『風が強く吹いている』を読了後、どうしても読み直したくなって再読した。『タスキメシ』はいいぞ。
 
『タスキメシ 箱根』までセットで読んで欲しい。
 


額賀澪『沖晴くんの涙を殺して』 

構成がいいです。内容はもちろん良いというのは前提として。
(ただしタイトルは、改題前の『沖晴くんと死神の入道雲』の方が私はすきです)

後半をもう少しページ増やしてもう少し掘り下げて欲しい、と思う一方、そこまでをしないのこそ「いい塩梅」な気もするし、難しい。 腹八分目の気分です。 

なお311津波の被害者がこの作品を読んでどう思うのか、などは、私にはわからない。
うちは夫方の親戚が、まさにこの作品で言及されているような海沿いに住んでいて、親戚たちはあのときの津波で、さらに、まさに1mも離れていないお隣さんが無事だった一方で、家を全滅させられているのです。でも家族はみんな無事だったし、状況はもちろん、全然違うわけで。状況により見え方も違うだろうな……など考えながら読みました。

ところで彼のした離別を「見届ける」行為、『BANANA FISH』にて「奥村ができていたらよかったのにな……」と心底から願わずにおれなかったものなので、ぬぉぉぉぉぉぉっとなったりしました。


佐藤さくら『少女の鏡』 

例えば「女」「美醜」「呪い」の3点揃ったホラー系創作物といえば、それはもう辟易するものばかりなのですが、こんなにも爽やかに呪いを解いてくれるなんて……この作品、すごい……っ!

物語上の解呪と、現実世界でのジェンダー的「解毒」が重なる物語の運びに、ひたすらに拍手です。喝采! 

家族の絆は「呪い」で、血の繋がりも呪いで、しかし呪いにはネガティブな感情ももちろん強くあたたかな「愛」さえもが定義として含まれており、……という、そのフラットな認識が心地よいです。バランスがよい。


佐藤さくら『願いの桜』
 
シリーズ2冊目。(3冊で完結) 

私は「正義の暴走」という事象や「理想論vs現実」という対峙の構造は実は存在していないと思っているので、(佐藤さん作品にはめずらしく)そこでもやっとしたり、いやそんなことない、と考え直したりしつつ読見ました。
どうしようもなくはみ出してしまって入れないでいる人たちへの視線が、甘えることなく、しかしやさしい。 3巻も楽しみです。


森薫『乙嫁語り』13巻 

前半と後半の温度差で、風邪ひいて耳がキーーーーーンってなる1冊です。 まさか一転、ここまでのことになっているとは……。

電子書籍で読んでいるのですが、読了後にジャケッを見て「あぁっ……」となりました。電子だとジャケット、買うまで裏表紙部分は見られなかったりしますもんね。 続きが不安だ……。


浅野りん『であいもん』 

10巻まで読了。
著者さんがTwitterで『羅小黒戦記』のことツイートされているのをきっかけに知った作品。『羅小黒戦記』に感謝。

もはや単純におもしろかった! 「えぇ〜っそんな! そこもっと話詰めてこうよ?!」とか、思う瞬間がなくもないのだが、主人公の青年への好感度が全てを上回ってしまう。私、彼のこと大好きです。
そしてね、”先輩”ですよ……! 初見から好きだし、「えっもしかして」って思ったら案の定******(自主規制)だし、見るたびになにか、美味しいお菓子を差し出したくなる。推しにはお菓子を差し出したい性分です。 11巻以降も楽しみ!

あっ、『であいもん』はアニメ化が決定しているそうで! おめでとうございます!


吉田秋生『夢の園』
 
表題作である『カリフォルニア物語』の前日譚にあたるものを含めた短編集。
余すことなく「吉田秋生作品……っ!」という感じだった。
当たり前だった日々はもはや夢のあと、あのカメラが遠景で引いていくパーフェクトなカットで、読者は心の寂寞を堪能し尽くせるのです。つら。(好き)


山田胡瓜『AIの遺電子 Blue Age』 

おもしろかった!! おもしろい!! こういうのが好きだったし、こういうのを読みたかったんだよ〜〜〜〜〜おかえりありがとう〜〜〜〜〜! となりました。
同シリーズのRed〜はちょっとついて行ききれなかったところあるのですが、Blue〜はそんなことない……ついていける、絶対についていきたい……というおもしろさ。
本シリーズが、本編の前日譚にあたるシリーズです。

タイトル通り、主人公くんもまだ若々しくて「青い」感じがして、とても新鮮です。


羅川真里茂『ましろのおと』
     アニメを見たので触発されて、27巻まで一気に再読してしまった。好き。

私の推しは若菜ちゃんと大河さん、それから神木清流さんです。
この3人、本編中では基本的にそう強い接点を見せてくれないのですが(因縁はある)、その3人が同じページで3コマ続けて一緒に出ているシーンが存在するんですよ……。
皆様にはぜひ、そのシーンが出てくるところまでは読みすすめて欲しいですね……。

再読するとより胸に迫ってくるシーンというのがあって、私は映画監督のお父さんのエピソードに心打たれました。あの監督のお父さんのような人生を送れたら本望すぎるな、と思っています。
ともあれおすすめです。


安里アサト『86-エイティシックス-』1〜8巻

4月に読んでいた本のうち、超大本命のシリーズがこちらです。
いやぁ。すごいよ!! 

2021年4月からのシーズンでテレビアニメ化されているのですが、それを見たのがきっかけでした。
作品のお名前はめちゃくちゃ有名だったし一応、という感じでアニメ録画していたのですが、録画しておこうと思った私がナイスです。
アニメ観てすぐ「あっこれ私、たぶん好きでは……?」となり、即時3巻までポチりました。
1巻まで読み終えた直後、9巻(最新刊)まで買い足しましたが。 

エンタメ作品なんですけど、びっくりするくらい明確に描かれているんですよ。

  • 「人間だけど人間じゃない」扱いとはどういうものか 
  • 差別とは構造の問題であること  
  • 差別に反対しているという認識を持ちながらも差別主義にのっとり採用してしまう無自覚について 
  • その上で、じゃあ、マジョリティー側の個人はどうやってそれに抗おうとすることができるのか?
などなどが ……1巻、つまりたぶんアニメ範囲内だけでも、ここまで。

以降は、 剥奪されたアイデンティティの話、贖罪と贖罪のていをとった罪悪感軽減という被差別者にさらに負荷をかける身勝手、「被害者」への傲慢、当事者との「理想と正論」のすり合わせの難しさ、被差別者が別の構造下では差別者側にもなり得ること、などなどが語られます。それが5巻まで。
6巻では、たとえばマイノリティが直面する「モデルケースがいない」ことの困難や、社会に”削がれる”余地にマジョリティとマイノリティとでは大きな差異があるということ。
8巻では、「呪い」を反転させる話が出てきたり。

アニメはプライムビデオなど対応しているので、ぜひちょっと観てみてください。 



いわゆる”ラノベ”、もう10年近く前に意識的に離れてしまっていたので、書店員時代にちょっと気になっても、人気があるのを知っていても、ちょっと避けてしまっていたんですよ。
その反動もあってこんなに「いい!!」って言いたくなってるのかな…… わからない…… わからないけど、おすすめします。

ただ7巻以降、ちょっと恋愛要素が強くなってきていて、7巻は「うわぁーーーーーっかわいいーーーーーっ!!」って読みもしたのですが、以降はちょっと……恋愛は私はいいかな……って読むペースゆっくりになりました。

2021年5月6日現在、ゆっくりと9巻も読みすすめていますが、9巻もちゃんとおもしろいし、まだ読了40%地点だけど涙目にもなったり、まぁ楽しく読んでいます。
皆さんもぜひどうぞ。

そういえばどこかで、確か7巻以降くらいの巻の感想で、「しかしやはり女の描く文章だなという感じがする」って書いてる人がいたのを見かけてびっくりしました。そんなに巻数重ねるまで読んできて、よくそんな”白ブタ”発言できるね?!?! という感じ。 いろんな人がいますね。


青桐ナツ『あめつちだれかれそこかしこ』9巻

とても「じわじわ」する作品。
じわじわくるのではなく、する。つねにじわじわしている感じ。

「いいなぁ」とか「寂しいなぁ」とか「怖っ」とか、ひたひたとした不安とか、悲しさとか、ぽんと訪れるやさしさとか、安心感とか。
そういう、じわじわとあらわれて、去って、またやってくるゆるやかな感情を楽しめる作品です。 

しかし、つ、続きが気になる〜っ!!


大今良時『不滅のあなたへ』

2巻まで読了。1巻は実は再読です。

やはりおもしろかった。すごくおもしろかった、のだが、なぜか私には合わない気がしてしまう…… なんだろうな。
でもおもしろかったんですよ?!
単に好みの問題かもしれません。いや、好みの問題だったら、むしろこの感じの作品は好きなはずなのですが……うーーーん? もしまた機会があったら続きを読みます!


はい、以上です!

それでは皆様も、よき読書生活を〜!


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