2021年3月に読んだ、おすすめしたい本たち。
2021年3月の読書記録です。
読んだ本たちのうち、おもしろかった、かつ「おすすめしたい!」とある程度以上思えた本たちだけを記載しています。
以下に記載していくものとほぼ同じですが、こちらをクリックしてもらうと、Twitterでつぶやいていたときの結果も、ズラズラーっとした感じで見られますので、ご興味ある方はどうぞ。
(以下からのリストは、上記Twitterからさらにふるいをかけているので、冊数がTwitterのやつよりも少し減っています)
1、2021年3月に読んだBLコミック
朔ヒロ『noe67 笑わないセクサロイド』みんな大好き「ロボット三原則」。
これの導入を思うたび、どうしてもぐぬ……となってしまい、苦しい。しかしこの作品は、明確な自衛手段が搭載されている設定なのでありがたいです^^
攻めくんもかわいいくてかっこよくて好き!
ヨネダコウ『囀る鳥は羽ばたかない』7巻
4年……!
濃密、という意味であっという間の時間と思う。百目鬼のこと、好きにならざるを得ない。他にヤクザを知らなかっただけの愚か者だが、いやぁ、好きだよ……
そしてまた気になるところで終わること……!
とってもおもしろかった。絵もずっと綺麗、ストーリーも読みやすく、気持ちの揺らぎも丁寧で良〜〜〜っ。読んでいて心地が良い!!
神様も受けくんも健気でかわいい! いろいろうまいこといってほしい〜〜〜!
おもしろかったー!
BL版・ファンタジック水戸黄門将軍! という感じ。主人公くんがメインカプではない、メインカプにならない構図が導入されています。今のことろは。好きです。
今後もこの構図で私は嬉しい(し、でももうこの構図があるからこそ、メインカプになってくれてもいいや)と思っているのですが、さて、どうか。
知識と情報と思考すること、学びって大事だな、なども思ったり。
はぁ〜〜〜従者くんに胃薬あげたいし、彼が攻めであってほしいーーー!!
きはら記子『たんたんとタント』
ひゃあ〜っ かわいかった! わんことわんこ! 小型犬が強い! 良い!
知らないはずの土地のにおいまで感じられそうな微ノスタルジック(?)で、作品の世界にとってもひたることができました。好きです。
あと彼らのかーちゃんたちが好きです!!
受けくんが飴ちゃんあげて、あめちゃんもらった彼女たちが、「うちら今日は飲みにいこう!」って肩組むシーンが、とっても良かった。
主人公の彼らが関係性を築いていたとき、その母である彼女たちもまた同様に、全然違う2人なのに、同じだけの年月・時間の積み重ねをしていたんだものなぁ。良〜〜〜!
緒花『ノット ロンググッドバイ』
とても「きれい!」な作品。
綺麗で、爽やかで、やさしい。
意味深なセリフ、少しずつ明らかにされていく「約束」、過去と現在とが鮮やかにマーブルに描かれて、物語は冒頭で提示されたワードに収束されていく構成。言葉のイメージは、幕開け時と明暗が一転している。
という、構成の見事よ〜!
2、2021年3月に読んだBL小説
英田サキ『花片雪』様式美の結晶、な作品と思うのだが、様式で固められたストーリーの中に、たとえば「セックスを愛情のバロメーターにするのはやめろ」みたいなハッとさせられるセリフや、ほっとするもの、しみじみとさせられる描写などがふんだんにあり、首捥いで頷きたくなる心地にそこかしこでさせられ、はぁ 好き……となる。
漫画2冊からのラストがこの作品。3冊ありがとうございました!
3、2021年3月に読んだBL以外の作品
宮下奈都『たった、それだけ』私の好みではなかったが、おもしろかったし、終盤の若人ら3人の話をもっととてもいっぱい読みたくなった。読みたい。
途中よくわかんなかったり、んんーとなったりしつつ、大団円。パーフェクトな大団円でした!
よかったね、お疲れ様みんな!!! 大好きだよ!!! の気持ちです。
私はケイタくんが好き。最後までかっこよかった!!!! ケイタくんもお疲れ様でした!
森絵都『ラン』
シリアスとコメディの並列で軽やかにストーリーは進んで、気づけばボロボロに泣いていた。あんなにおそろしかったホラー展開が喜びになり、受け入れ乗り越えられることが前提とされるとか……!
厳しさと強さ。慶び。
森絵都さんの言葉チョイスの温度感、大好き。名作です!
雲田はるこ・福田里香『R先生のおやつ』
R先生と助手のKくんが、季節折々のおやつを作って食べる話。半分漫画で、半分レシピ本です。 雲田はるこさんと福田里香さんのタッグ、豪華ですねぇ〜〜〜! 「つくってみたい、おいしそう〜!」に溢れた365日ぶん。とてもよかったです*^^*
草間さかえ『いろいろつれづれ』
エッセイ+BL。
おもしろかったぁーーー!!! エッセイおもしろいしどっちのCPも大好き大好き! トーミくん!!! ファイトっ!!!!
どれだけエロを入れても怒られないBLカルチャーや良し。
はぁーーー草間さんのBL好きだーーーあぁーーー 免許センターのヤンキーちゃん最高かわいかったーーー!
小山愛子『舞妓さんちのまかないさん』16巻
キヨちゃんがどんどん「人外?」に、至高の存在になっていくので(?)おばあちゃんに救われた心地になった。お弁当いいなー食べたい!
おねえちゃんが素敵で、よいねぇ弟よ……
スーちゃんはずっと好き。お弁当食べたい!
この作品、ほっこりニコニコおいしそう……なものではあるのですが、(小山愛子さんの好みなのか? 『舞妓さんちのまかないさん』のみならず『ちろり』でも、)「いやそれはちょっと無理…… 批判性を含まない描写は受容し難いです」みたいなことがあり、「それでも好き!」なんだけど、そういう描写があったりします、と言わずにはおれないかな……とも思ってはいます。
8巻もおもしろかったーーー のだが、「説明」が説明すぎて、カタルシスにもちょっと胃もたれしそうというか…… でも9巻に期待したい……!
乾石智子『夜の写本師』
おもしろかったー!
「しっかりしたファンタジーを読んだ」という感覚。やはり東京創元社さんのファンタジー、という感じ。さすがです!
巡るべきものが巡り、満ちて、パーフェクトに幕が降りた。
名作をありがとうございます。絶対にシリーズ揃えます。
ジェンダー観に関しては、たとえば同じ出版社から出ている佐藤さくらさんのファンタジー『真理の織り手』シリーズほどの現代性はなく、正直ちょっとちょっと「うっ……」ともなったのだが、ボクラノキセキ的捩れも編み込まれており、この先ではどうなのか……という関心もある。
解説で、主に女性の書き手によるファンタジーでの「男性性と女性性」にかんし、この作品のそれに触れられているんだけど、いやその異なりかつ対なるものとして描かれたそれに「うへぇ」となるんだよ……でもこの作品では若干の捻りがあって、それが救いなのに……となったりもしました。む〜ん。
乾石智子『魔道師の月』
おもしろかった!
無情かつ無常だが、希望だけは常に残されている。そういうしぶとさがある。
レイサンダーの激変と「変わらなさ」、その「変わらなさ」に惚れた。キアルスも好き。この2人の物語、まだまだいっぱい読みたい。
なおこの作品、解説が妹尾ゆふ子さんです。
氏の作品、小学校高学年のときに図書館で読み漁っていたのだが、その後機会に恵まれず、出会えずにいたのです。の、ですが、去年『羅小黒戦記』をきっかけにお名前を発見、密かに再会していたのでした。
妹尾さんの作品もまた読みたいな。
圧倒的におもしろかったです。
ざざっと一気読みできてしまうし、一気読みせずにいられない面白さなんだけど、読み込むと「あっ、これはもしや」「あぁーーーっこ、こ、これはっ、あぁーーーーーーーーっ!」みたいな描写が、それはもうふんだんてんこ盛りに盛られていて、そういうのに気づきながら読む2巡目以降もおもしろいです。私は、気づいた時には全巻一気読みを3回連続で終えていました。
描写はそれなりにグロいです。グロいですが、噂から想像していたよりも、ものすごく「健全」な作品だったように思います。
愛とか情とか欲求への素直な希求、その表現において一定の配慮もあり、ちゃんと中高生向け作品なんだな〜みたいなことを感じました。
エグいグロいしんどい読後感やさしい、の匙加減よ!
冒頭から「いやそれ許されねぇよお前ふざけんな」みたいなことを主人公がやらかすのだが、作品としては……好きですね……吉田秋生……! という感じでした。
「河よりも長くゆるやかに」というタイトルも、ものすごく素晴らしすぎて震えた。
どうしようもない頭打ちの閉塞感が強固にあって、「あぁたぶん、こいつとこいつは長生きしないんだろうなぁ」みたいなことまで思わされてしまったりして、それでもそこに「自由」もしあわせもあり、日常があり、生活がある……みたいな 吉田秋生作品でした……
5巻まで発売中。5巻まで読了。
かわいかったー!
出てくる子、出てくる大人、みんな「それぞれの人間!」という感じで、それぞれの魅力があり、肩の力を抜いて読めるほのぼの群像劇……という感じ。
ほのぼのだけど、みんな一生懸命だし、本人にはとっても大きく深刻な話。というのが、ちゃんと真剣に描かれている気がする。ほのぼのだけど。
図書館や図書室にも置いておいて欲しい作品!
この記事を読んでいる、食いしん坊さん、「おいしいもの? 当然好きだよ?」という人は、ぜひ、ぜひ、全員これを読んで欲しい。
とっっっっっっっっっっっっっってもおすすめしたい! すばらしいエッセイです。
「たべものにまつわること好きに書いて」というフリーダムさ大きめのテーマなのだが、しみじみと感動してしまった。この人の文章、感性、とても好きです。
たとえば、シウマイ弁当の話。
とてもとてもうつくしくて、おいしくて、かわいらしい話。なのですが、いわゆる「日常もの」作品のささやかでしみじみとした情緒と、大河の醍醐味であるさわやかな寂寥すら感じられてしまうという。たべものエッセイなのですが?! すごい!!
あと作者さんの描いた絵も挟まれているのですが、味わい深くて、これもまたよいのです。
ぜひぜひ〜!
書店員時代、ともかくいろんなランキングに入りまくっており、 名前だけは知っていた作品。『チェンソーマン』(第1部)読了をきっかけにこちらも読んでみたのですが、いやぁ〜〜〜〜〜〜〜〜おもしろかった。こりゃいろんなランキングにもガンガン入るわ。と、思いました。
終わり方は評価われそうだなと思いましたが、私は好ましく読みました。2人ともものすごくいい死に様にたどり着けてよかったね…… 主人公たち(3人だと思ってる)は、みんな望み・目標を達成している。ので、ハピエンです。ハピエンはいいぞ。
(ハピエンの定義には個人差があります)
この作品の見所は、なんと言ってもラストシーン、あのスタッフロールみたいな映画館のカットがめちゃくちゃよかったです。ぜひたどり着いて欲しい。映画館で僕と握手!!
ストーリーは『100万回生きた鎧武』という感じで頭抱えたくなるような感じでしたが、行き着くとこまで行ったなーみたいな、「お疲れ様でしたーーーっ」という決着ついた感があり、スッキリもしました。
『チェンソーマン』同様、グロめかも? ですが、ご興味ある方、ぜひどうぞ!
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